「情報発信をやっているのですが、どんなキャラで行けば売れるようになりますかね?」という質問がよく届きます。
この質問に対する僕の答えはこうです。
「どんなキャラで行くとかではなく、あなたの中にある要素の、どの部分をより色濃く出して行くか、そして、どの部分を出さないかを決めることが重要です」
これについては後ほどさらに詳しく解説して行くとして…
このページでは、キャラ設定についての話を深堀りして行きたいと思います。
情報発信のキャラ設定でやってはいけないこと
冒頭でもお伝えした通り「どんなキャラがウケますかね?」という質問が良く届きます。
これは、翻訳すると「情報発信をする上で、どんなキャラを演じれば人気が出ますか?」という質問なのですが…
結論からいうと、そういう視点で情報発信をしてはいけないということです。
質問の答えになっていないのですが、そもそも質問のピントが少しズレているので、必然的にこういう答えになってしまいます。
では、なぜ「どんなキャラで情報発信をすればウケるのか」という視点で発信をしてはいけないのか。
理由は下記の2つです。
- 自分の中にないキャラは演じていても不自然で気持ち悪くなる
- 自分にないものを演じて情報発信していると疲れてしまい続けられなくなる
自分の中にないキャラは演じていても不自然で気持ち悪くなる
例えば、本人は柔らかい雰囲気の持ち主なのに、オラオラ系なキャラを演じて文章を書いていても不自然で気持ち悪くなるでしょう。
その逆もしかりです。
不自然で気持ち悪い人の発信を好き好んで受け取る人はいませんよね。
興味本意で見にくる人はいるかもしれませんが、それでは情報発信をしている意味もありません。
なぜなら、興味本位であなたの発信を見にくる人は、飽きたらすぐにどこかに行ってしまうからです。
自分にないものを演じて情報発信していると疲れてしまい続けられなくなる
自分にないキャラを演じて情報発信をしていると必ず「もう疲れたんだパトラッシュ…」と疲弊するときが来ます。
なぜなら、自分とは関係のないキャラを演じるということは、かなり負荷の高い行為だからです。
情報発信に疲れてしまえば、続けることが困難になります。
続けられないということは、求めている結果が出ないということです。
以上のようなことから「どういうキャラがウケるか」という視点でキャラ設定をしてはいけないのです。
自分のことを良く知り、どの要素を優先的に表現するかを決めるのがキャラ設定
では、どのようにキャラ設定をすれば良いのでしょうか。
結論からいうと、自分のことを良く知り、その中からどの要素を優先的に表現するかを決めるです。
もちろん、自分を丸ごと表現できるのが一番良いのですが、人間には色々な面があり、その複合体としての「自分」がいるわけです。
ですから、必然的に「どの要素を優先的に出して行くかを決める」というある種の「編集作業」が必要になります。
じゃあ、その編集をするにはどうしたら良いのか。
まず、編集するためには自分自身のことを知る必要があります。
ですから、あなたと関係のあるモノを紙に書き出してみることから始めるといいですね。
なぜなら「自分」とは、周りとの関係性によって成り立っている概念だからです。
ですから、あなた自身のことを知るためには、あなたと関係のある人や物を改めて知る必要があるのです。
例えば、僕の場合であれば
- 僕はベースを弾くのが好きです
- 僕は文章を書きます
- 僕はお寿司が好きです
- 僕は読書が好きです
- 僕はアイスが好きです
- 僕はツイ廃です
- 僕は呪術廻戦が好きです
- 僕は毎日散歩をしています
- 僕は群馬県に住んでいます
- etc…
などを紙に書き出して行きます。
こういう「僕は○○です」「僕は○○が好きです」「僕は○○が嫌いです」などが増えれば増えるほど「僕」が立体的に浮かびあがって来ます。
そして、立体的に浮かび上がった「僕」のどの部分を優先的に出して行くかを決めるのがキャラ設定だということです。
ですから、キャラ設定とは0から作り上げて演じることではないんですよね。
もっと自分を知る方法
先ほど、紙に書き出すという方法をお伝えしました。
それは一人でできる最も有効な自分を知る方法です。
それ以外にも自分を知る方法はいくつもあります。
その中の代表的な3つをお伝えして行きます。
その3つは下記の通りです。
- 人と交流する
- 本を読む、マンガを読む、映画を観る
- 好きなモノについて語る
人と交流をする
人は自分の顔を直接見ることができません。
自分の顔を見るには「鏡」が必要です。
それと同じで「自分はどんな人間なのか」を知るには、自分以外の「誰か」を通さないとわからない部分あるのです。
では、具体的にどんなことをしたらいいのか。
わかりやすい方法でいえば、人と交流するという手があります。
具体的には
- 誰かと話をする
- 付き合いの長い人(友達や家族)にあなたの特徴を教えてもらう
などです。
誰かと話をしていて、ふと「あぁ、この人は〇〇についてこういう価値観を持っているんだな。」と思うことがあるでしょう。
一方で「自分は〇〇についてはこう思うな。」などと考えたり話たりすることで、自分が今まで意識していなかった自分の価値観を知ることができます。
さらに、「なぜ自分は〇〇についてこう思うんだろう?」と考えることで自分の理解を深めることができます。
また、付き合いの長い友達や家族に「僕(私)ってどんなイメージ?どんな特徴があると思う?」と聞いてみるのも良いですね。
その中で、必ず共通した特徴がいくつか出てくるハズなので、それはあなたの特徴の一つと捉えてもいいでしょう。
本を読む、映画を観る、マンガを読む
それから、
- 本を読む
- 映画を観る
- マンガを読む
なども自分を知るために非常に有効な方法です。
本を読んでいて「自分はこう思う」と思ったことがあればそれはあなたの特徴の中の一つです。
さらに「自分はこう思う」を深堀りするために「なぜこう思うのか」を考えてみましょう。
映画を観たりマンガを読んだりしているときに「え?この主人公は何でこんな行動を取ったの?自分ならこうするな・・・」などと考えが浮かんだら、それはあなたの特徴の中の一つでしょう。
好きなモノについて語ってみる
さらに、自分の好きなモノについて語ってみるということも重要です。
何か好きなことを語るには「なぜ、自分はこれが好きなのか」を考える必要があるからです。
例えば、僕は「るろうに剣心」が大好きなのですが、その理由は、主人公の緋村剣心の「強くて優しい人」という特徴に憧れを抱いているからです。
すると、「僕には強くて優しい人になりたいという気持ち(価値観)がある」とわかります。
(自分の中に強くて優しいという要素があるのではなく、あくまでそういう気持ちがあると知ることができるということです。)
こうすることで、自分の価値観がわかり、自分の中にある特徴が少しずつ見えて来ます。
自分の特徴を知りたい人はここでお伝えしている4つのことをやってみてください。
情報発信のキャラ設定の話まとめ
このページでは、情報発信のキャラ設定の話をして来ました。
キャラ設定と聞くと「0から作り出し、それを演じる」と思う人もいるようなのですが、そうではないんですよね。
ここでお伝えした通り、キャラ設定とは「あなたの中にあるどの面を優先的に出して行くか」という話なのです。
自分の中にないキャラを演じていても疲れるだけですし、気持ち悪がられて避けられます。極端な話をすれば嫌われます。
自分の中にある要素を出して嫌われるなら「まぁ、合わない人もいるよな」と諦めも付きますが、自分の中にないものを演じて嫌われるって損でしかないですよね。
だって、あなたが演じているキャラを嫌う人は、あなたの本来のキャラを好きになってくれる人かもしれないわけですから。
ということで、キャラは0から作り出すというよりも、「自分の中にある要素を知り、編集して世の中に出す」という作業です。
この方法で情報発信をやってみてください。
あなたの中にある素材を活かすので、割と自然な発信ができますし、あなたに合う仲間やお客さんが集まって来てくれますよ。
ということで、情報発信のキャラ設定に関する考え方のお話でした。
追記:意識しなくてもやっている
キャラ設定の話をすると必ず
- 「私はキャラ設定なんてしていない」
- 「ありのままの自分を表現すれば良い」
という人がいます。
でも、そういう人も実は無意識でキャラ設定を行っています。
だって、「私は今日5回もトイレに行きました。そのうち4回は小で、5回は大でした」なんて発信しないですよね。
ありのままを発信するのであれば、こういうことも発信していることになります。
でもしませんよね?
それはなぜかというと「トイレに何回行ったかという情報はこのテーマにおけるキャラ設定では重要ではない。むしろマイナスになる可能性すらあるから発信しない。」と無意識に決めているからです。
無意識というか、普通に考えて「いや、トイレの情報はいらないだろう」って感じですけど(笑)